乾いた風、砂埃
テンガロンハットを深く被った流浪人
訪れたのは荒野にたたずむ一軒の酒場
スイング・ドアの軋む音
周囲からの冷たい視線
カウンターへと向かう一人の男
流浪人「マスター、ミルクをひとつ貰おうか」
どよめく店内、嘲笑が響く
荒くれ者「ハッハー、聞いたか、ミルクだとよ」
荒くれ者「見ない顔だな?ここはガキのくるところじゃねえ!!!」
周囲には目もくれずバーテンダーから差し出されたミルクを受け取る流浪人
荒くれ者「おい、聞いてんのか?」
流浪人「騒々しい野郎だ、カルシウムが足りていないんじゃないか?」
手元にあったミルクを荒くれ者のグラスに注ぎ込む流浪人。
荒くれ者が飲んでいたバーボンウイスキーとミルクが混ざり合う。
荒くれ者「貴様、俺の酒になにしやがる!?」
流浪人「いいから飲んでみろ」
荒くれ者「ふざけやがって…」
悪態を吐きつつ、手元のグラスに注がれたモノに口をつける荒くれ者
荒くれ者「こいつは…!?」
ウイスキーと牛乳の組み合わせ「カウボーイ」の作り方
「カウボーイ」とは、ウイスキーと牛乳を混ぜたカクテルのこと。
ウイスキーとミルクの相性は良く、砂糖を加えることで口当たりも優しくまろやかになります。
なかでも牛乳との味わいが調和する、バーボンウイスキーがオススメ。
豊潤な香りのウイスキーと牛乳を合わせることで、まろやかさや濃厚さが引き立ちます。
そんなカウボーイの作り方はとても簡単
- ウイスキーを注ぐ
- 牛乳をウイスキーの1.5倍〜2倍注ぐ
- 軽くステア(※)する
- お好みでシロップなどを入れる
※ステア…材料を冷やし混ぜること
これだけ。
どの家庭でも簡単に作ることができるのでオススメです。
「カウボーイ」の由来
カクテル「カウボーイ」の由来は、
「ウイスキー・ミルクパンチ(Whisky Milk Punch)」というカクテルからだと言われ、
アメリカでは古くから親しまれてきました。
厳密にはアメリカンウイスキー(バーボン)を使った物のみを「カウボーイ」と呼び、
スコッチウイスキーを使った場合は「ウイスキー・パンチ」と呼ばれます。
名前の由来も、
アメリカ生まれのバーボンウイスキーがベースに使われているため、
西部開拓時代の牛飼いにちなんで名付けられたと言われています。
終わりに
荒くれ者「なんて口当たりが良いんだ!?」
客A「優しい味…、お酒が苦手な私でもどんどんいけちゃうわ!」
客B「ウイスキーがミルクの香りと甘みを引き立たせている!」
客C「これがマリアージュですか?(※)」
※関連記事 お酒に詳しくなれる大人の教科書(ワインと料理の『マリアージュ』について)
こうして、ミルクの一大旋風を引き起こした流浪人。
もはや誰も、彼を「ガキ」と罵る者はいなくなった。
お酒との相性があまり良くないと思われがちな飲み物「ミルク」。
しかし、本当はあらゆるお酒との相性が抜群な割り材でもあったのだ。
お酒の新たな可能性の開拓と、オススメの飲み方を伝えるべく
流浪人は静かにその場を発った。
いかがでしたか?
「ユカリスタ」初めての方にも役立つ、幹事の可能性を拡げる情報をお届けします。