野菜不足の人が多いということを聞いたことがあるかもしれませんが、自分自身が野菜不足か気に留めたことはありますか？
一人暮らしは野菜不足の食事になりがちですが、意識して野菜を摂ろうとはしていないけれど、そんなに不足してはいないだろうと思っている人も多いからこそ、野菜不足の人が増えているのではないでしょうか。
野菜不足による体への影響はいくつかありますが、もし普段から体の不調を感じているとしたら、野菜不足も原因の一つかもしれません。
一人暮らしの人は、普段の食事が理想的な野菜の摂取量とどれくらい差があるか知って、食生活を見直してみましょう。
野菜不足のデメリットとは？
理想的な野菜の摂取量
厚生労働省が発表した1日に必要な野菜の摂取量は、350g（そのうち緑黄測野菜が120g）を目標としており、成人の男女において差はありません。
（参考：https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-015.html）
実際の平均摂取量を見てみると、男性は1日約290g、女性は約270gとどちらも不足しているのが現状です。
具体的に料理で表すと、サラダや酢の物、おひたし、煮物などの小鉢（70g)を5種類摂取する量になります。
野菜不足による体の不調
野菜不足の状態は以下のような体の不調につながる恐れがあります。
普段感じている体調不良の症状で当てはまるものがあれば、もしかしたら野菜不足も影響しているかもしれません。
- 便秘・下痢
野菜に多く含まれる食物繊維は、善玉菌のえさになり、ビタミンは腸の動きを良くする働きがあります。
食物繊維が不足すると悪玉菌が増えて腸内環境が悪化し、便秘や下痢になりやすくなります。 - 肌荒れ
野菜から摂取できるビタミンや食物繊維が不足すると腸内環境が悪化するため、肌のターンオーバーが乱れて腸内で栄養を吸収しにくくなります。
すると肌の健康を保つビタミンが肌に行き届かなくなり、肌荒れを引き起こすことになります。 - 太りやすい
野菜はカロリーが低く、含まれる食物繊維はよく噛んで食べることで満腹感を感じられるため、肥満の予防に役立つと言われます。
野菜不足の食事は、高カロリーのものを食べ過ぎる可能性があります。 - 疲労感
ビタミンは代謝を良くしたり、タンパク質や糖質・脂質からエネルギーを生成する働きがありますが、ビタミンが足りないとエネルギー不足で疲れやすくなります。
また疲労回復に効果があると言われるビタミンBが不足すると、なかなか疲れが取れず体がだるく感じる可能性があります。 - 貧血
貧血の主な原因は鉄分不足です。ビタミンCは鉄の吸収を高めてくれるため、野菜を摂取することは貧血予防にも役立ちます。 - 免疫機能の低下
ミネラルは免疫細胞を作るのに欠かせない栄養素です。
そのため、野菜不足になると免疫力が低下し、風邪などを引きやすくなります。
参考資料：https://medipalette.lotte.co.jp/bodycondition/287
一人暮らしの野菜不足の原因
一人暮らしの人は野菜不足になりやすいと言われることがありますが、原因を把握しているでしょうか。
野菜不足である自覚がなかった人は、以下の理由が当てはまるかもしれませんので、自分の食生活を振り返ってみましょう。
- 食材を使いきれない
色んな種類の野菜を使いたくても使いきれず腐らせてしまった経験を、一人暮らしの方は経験している人も多いのではないでしょうか。
日持ちを理由に野菜の購入を避けている方は、比較的日持ちするじゃがいも、にんじん、大根などを選ぶのも対策の一つです。 - 自炊が面倒
一人暮らしで自分の分だけを作るために食材を揃えるのは面倒です。
そもそも自炊の習慣がない人は、野菜を切ることも億劫。
さらに調理に時間がかかるとなるとすぐ食べたいときに食べられないストレスが、野菜不足の原因になります。 - 好きなものを食べてしまう
一人暮らしでやりがちな食事習慣の一つが、好きなものを好きなときに食べること。
周りに食事についてとやかく言う人がいないため、極端に言えばお菓子を食事代わりにしてしまっても何も言われません。
全く栄養を意識していない人は、少しずつでも毎回の食事に野菜を取り入れる意識をしましょう。 - 食事回数が減る・外食が増える
一人暮らしだと仕事に加えて家事があり、自炊やそのための買い物の時間までないこともあります。
そのため、夜ごはんも簡単な麺類や丼などの一品で済ませるという食事が多くなっていませんか。
また、忙しくて朝食・昼食の時間が取れず食事の回数も少なくなり、野菜を摂る機会が減っていることも野菜不足の原因です。
一人暮らしの野菜不足を解消する方法
一人暮らしでも意識して野菜を摂れると良いですね。
ここでは、できるだけ簡単に食事に野菜を取り入れる方法や、野菜不足を補う食品を紹介します。
カット野菜を使う
自炊が面倒な理由の一つに、野菜の皮をむいたり切ったりする過程が面倒という点があります。
カット野菜は、そのまま傷めたり煮込んだりできるため、自炊ほどの手間をかけなくても野菜を摂取できます。
外食や出来合いの食品に野菜をプラスする
外食の時はサラダや小鉢がついているものを選ぶ、コンビニやスーパーでお弁当などを購入するときも副菜を1品追加するように意識しましょう。
野菜不足を補う食品
忙しくて食事をする時間さえ取れないことがあるという人は、栄養補助食品もおすすめです。
- サプリメント
サプリメントは低カロリーで簡単に摂取できる便利なものですが、あくまで栄養を補うもので食事の代わりにはなりません。
普段の食生活で野菜を摂ることを意識しつつ、食事では摂りにくい栄養素を補う健康補助食品として摂りましょう。
サプリメントにも色んな種類がありますが、野菜不足の人におすすめなのは、必要な栄養ををまんべんなく摂取できるマルチビタミンとミネラルのサプリメントです。 - 野菜ジュース
野菜不足だからと野菜ジュースを飲む人もいますが、野菜ジュースは野菜ほどの栄養素は期待できません。
ジュースになる過程で、食物繊維やビタミンCが減少しています。また、飲みやすくするために砂糖や食塩が加えられているため、カロリーにも注意が必要です。
野菜ジュースは一時的に栄養を補うものとし、選ぶときはなるべく果物の割合が少なく、砂糖や食塩が無添加のものを選びましょう。 - 青汁
青汁は野菜に含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維を補える便利な食品ですが、サプリメントや野菜ジュースと同様、野菜の代わりにはなりません。
色んな種類の青汁がありますが、選ぶときのポイントとして、無添加、純産大麦若葉100％の粉末はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれているため、原料にも注目すると良いでしょう。
飲み方は、飲みやすさを重視するならリンゴジュースやオレンジジュースで割ったり、栄養重視であれば牛乳で割る飲み方がおすすめです。
冷凍野菜を使う
一人暮らしの野菜不足対策として、栄養補助食品以外に便利なものが冷凍野菜です。
2～3ヶ月ほど保存できるため、生野菜のように使い切れるかどうかの心配や廃棄の可能性もほぼなく、フードロス防止にもなります。
ただ、栄養や価格は生野菜と比べてどうなのか？など気になると思いますのでまとめました。
- 栄養価の比較
冷凍野菜は生野菜に比べて栄養価が低いと思われがちですが、実はそんなことはありません。
その理由の一つは「ブランチング処理」です。野菜を熱湯で高速加熱して固めに下ゆでした後、-40℃で急速冷凍する方法で、野菜の味と栄養を保存することすることができます。
また冷凍野菜は旬の時期に採れた野菜を冷凍するため、一番栄養価の高い時期の野菜を摂ることができます。 - 価格の比較
基本的には旬の価格が一番安い時期に収穫したものを冷凍するため、比較的安定しています。
もちろん購入するお店、国産か外国産か、旬の時期からどれぐらい離れているかなどは関係するため、生野菜とどちらがコスパが良いかは条件によって変わります。
なお、外国産の冷凍野菜は下処理前の生野菜と比べても同等かもっと安い場合もあり、一人暮らしで好きなときにすぐ使える便利さを考慮すると、コスパもかなり良いと言えるでしょう。
おわりに
野菜を多く摂取するメリットは、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素を摂れることです。
ビタミンは健康を維持するために大事な栄養素で、食品から摂取したタンパク質や脂質、炭水化物をエネルギーに変えてくれます。
ミネラルは身体機能を調整・維持するために欠かせない栄養素です。
食物繊維は、腸内環境を整えたり血糖値の上昇を緩やかにする働きがあるため、野菜を食事の最初に食べるのがおすすめです。
また、食物繊維が多い野菜はよく噛んで食べることで満腹中枢を刺激し、食べ過ぎ防止になるメリットもあります。
野菜不足を解消するには、野菜の摂取を毎日の習慣にするためにも、継続できる方法であることが大事です。
今回は、一人暮らしの人にも使いやすい冷凍野菜のメリットも解説しましたので、いつもの食生活に少しでも取り入れてみてはいかがでしょうか。
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