冷え性の悩みを相談したとき、「運動して筋肉をつけた方が良い」とアドバイスされたことはありませんか?
しかし、普段デスクワークやインドアの生活で運動の習慣がない人からすると、運動は面倒で続けられないと思ってしまいますよね。
そこでおすすめしたいのが、冷え性の改善に役立つとされている生姜です。
生姜にはどんなメリットがあるのか、料理や飲み物にアレンジしやすくて簡単に作れるレシピを紹介します。
また、運動が苦手でも気軽に取り組めるストレッチやマッサージもあります。
生姜とあわせて取り入れると、より冷え性の改善に役立てるため、ぜひ参考にしてください。
生姜の特徴
冷えに効くとされる生姜に含まれる代表的な成分と、それぞれの特徴を紹介します。
生姜に含まれる栄養素
- ジンゲロール
ジンゲオールは生の生姜に多く含まれており、口に入れるとぴりっとした生姜特有の辛味を感じる成分です。
抗菌・殺菌作用や免疫を高める作用があるため、胃腸の調子を高めたり風邪予防に役立つとされています。
ジンゲロールは皮の下に多いため、皮ごと使用するのがおすすめです。
生の場合は酸化が早いため、食べる直前に切ったりすりおろして使うと良いでしょう。 - ショウガオール
ショウガオールは生姜を加熱・乾燥させることで摂取できる成分です。
ショウガオールが作用すると血行が良くなり、身体の深部に熱を作り出すため身体の芯から温めてくれます。
冷え性改善を目的とするなら、加熱した生姜を摂ることがおすすめです。 - ジンゲロン
ショウガオールと同じく、生姜を加熱することで摂取できる成分で、ジンゲロールが変化した一部の成分です。
ジンゲロンも血行促進の働きをするとともに、胃液の分泌を促して消化促進も期待できます。
生で食べるか、加熱して食べるかで摂取できる成分が変わるため、目的に応じて変える必要があります。
生姜を摂るメリット
冷えや寒さ対策としてよく勧められる生姜ですが、他にも色々な嬉しいメリットがあります。
身体を温める
先に記載した通り、生姜に含まれるショウガオールは身体の芯から温めてくれる作用があります。
血行が良くなることで、冷え性や肩こりの改善や生理痛をやわらげる働きも期待できます。
殺菌作用
ジンゲロールとショウガオールには抗菌・殺菌作用があるため、食中毒の予防になります。
昔から薬味として使われてきたのはそのためです。
また、風邪や肺炎の原因となる細菌の殺菌作用もあります。
アンチエイジング作用
ジンゲロールやショウガオールには抗酸化作用があります。
抗酸化作用は老化の原因となる活性酸素を取り除いてくれる働きがあるため、肌トラブルが起きにくくなったり改善したりといった変化も期待できます。
生姜を摂取するときのポイント
色々なメリットが期待できることが分かったところで、実際に生姜を摂取するときのポイントや注意点を紹介します。
生姜を摂取するときの適量
生姜を摂るメリットがあることは分かりましたが、どれくらい摂取すると良いのでしょうか。
1日の適量は、スライスしたもので6~7枚ほど、重さにして5g程度と言われます。
はちみつ漬けや砂糖をまぶしたものは、ついつい食べ過ぎてしまうことがあるので注意しましょう。
すりおろした生姜の場合は小さじ1くらいが目安です。
冷え性改善のためだからといってたくさん摂っても、生姜の温める作用が長くなるわけではありません。
通常1回の摂取で3時間ほど温める作用が保たれると言われますので、継続して摂ることを意識することがおすすめです。
過剰摂取に注意
生姜が美容や健康にいくら良くても、過剰摂取すると次のような副作用が出る場合があるため要注意です。
- 腹痛・下痢
生姜がもつ成分には消化促進作用がありますが、食べすぎると消化器官に影響し、胃腸が弱い人は腹痛や下痢を引き起こす場合があります。 - 胸やけ
消化器官に負担をかけると胸やけになることがあります。
どんな食べ物でも、食べ過ぎることに共通して言えます。 - 動機・アレルギー
可能性は低いですが、生姜が身体に合わない体質の場合も全くないとは言えません。
生姜のアレルギーは、摂取後数時間~数日後に症状があらわれるそうです。
肩こりや動機、倦怠感など、生姜と結びつきにくく気づかないことが多いため、毎日摂取して不調を感じたらやめましょう。
生姜チューブは効果的?
手軽に摂取できる市販の生姜チューブは便利ですが、生姜以外の食品添加物や防腐剤が含まれているため、生の生姜の摂取量は少なくなります。
また、生姜の主成分であるギンゲロールは酸化しやすいため、空気に触れると約3割に減るため、開封後は早めに使用しましょう。
冷え性には加熱・乾燥させた生姜を
ジンゲロールが加熱されてできるショウガオールは、体内のエネルギー燃焼を高めて代謝をアップさせる作用があり、身体を芯から温める作用をしてくれます。
また、生姜を乾燥させると、血行を良くしてくれる作用が強いジンゲロンに変化するため、冷え性を改善したい人は、加熱・乾燥させた生姜を摂取するのがおすすめです。
冷え性におすすめの生姜レシピ
生姜は薬味として使われることが多いですが、より冷え性改善に役立ち、色々な食べ方にアレンジできるおすすめのレシピを紹介します。
蒸し生姜
冷え性改善に加熱・乾燥した生姜が良いことは解説しましたが、蒸してから乾燥させるとよりショウガオールの割合が多くなるそうです。
作り方
- 生姜は皮のまま、繊維に沿って厚さ1~2mmほどにスライスします。
- 蒸し器にクッキングシートや手ぬぐいなどを敷いて、できるだけ重ならないようにスライス生姜を並べたら、30分ほど蒸します。
蒸し器がない場合は、フライパンとキッチンペーパーで代用できます。
まず、フライパンに2センチほど水を張り、フライパンの中に耐熱皿を置き、その上にキッチンペーパーを敷いて先ほどスライスしたショウガを並べます。
このとき注意するのが加熱しすぎないこと。ショウガオールは100度以上の熱で破壊されてしまうため、100度未満でじっくり30分ほど熱を通します。 - 蒸しあがったら、天日であれば1日、室内なら1週間、蒸した生姜を干したらできあがりです。
完成した蒸し生姜は色々な食べ方ができます。
おろし生姜の代わりにもなりますし、ミルで粉末状にすれば、生姜紅茶やみそ汁に入れていつでも手軽に生姜を摂ることができます。
ジンジャーシロップ
材料(約10杯分)
- 生姜:300g
- 砂糖:300g
作り方
- 生姜の皮をむいて、1mmほどの厚さにスライスします。
- 鍋に1の生姜と砂糖を入れて、全体をかき混ぜ30分ほど置いて水分を出します。
- アクを取りながら中火で30分ほど煮つめます。
- 粗熱を取って、煮沸消毒した耐熱容器に入れたら完成です。
ジンジャーシロップは、お湯で割ったり炭酸で割ったりと様々な楽しみ方ができます。
簡単に作れますので、ぜひ試してみてください。
冷え性改善に取り入れたいストレッチ・マッサージ
冷え性改善に生姜を摂ることにプラスして、運動嫌いの人でもできる簡単なストレッチ・マッサージを紹介します。
ふくらはぎのストレッチ
冷え性の人は、「立ちっぱなし」「座りっぱなし」など同じ姿勢を続けていると、血流が悪くなってしまいます。ふくらはぎは血流を促進する鍵となる筋肉です。
椅子に座った状態で、つま先やかかとを上げ下げするだけでも効果はあるためおすすめです。
立った状態でも、つま先立ちして上げ下げを繰り返すことで手軽にふくらはぎの筋肉を鍛える運動になります。
このときのポイントはかかとを床につけないようにすることです。
足指・足首のマッサージ
足指にはリンパが張りめぐらされており、足指のツボをマッサージするだけで身体を温めることができます。
足と手を握手するようにぎゅっと握り、ぱっと離すだけでも効果があります。
足と指を握った状態で足首を回す方法もおすすめです。
おわりに
いかがでしたか?
生姜と簡単なストレッチを取り入れることで、身体の不調が改善して睡眠の質が上がったり、肌の調子が良くなったり、代謝があがってやせやすくなるなど、嬉しいことがたくさんあります。
生姜は料理にも飲み物にも使えるため、取り入れやすい食材です。
日々の食事に生姜をプラスすることから始めてみてはいかがでしょうか。
また、ストレッチは体力もいらず仕事中でもできる簡単なものです。
ぜひ毎日取り組んで、効果を実感してみましょう。
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