企業の終身雇用が崩壊し自分で稼ぐ力が必要になり副業を始める方も多いでしょう。
2022年に初めて副業を始めた方は、収入が20万円以上になるとご自身で確定申告をする必要があります。
確定申告は申告期限を過ぎると、本来の税金に加えて無申告加算税や延滞税といった罰金が科せられます。
そのため確定申告が必要な場合は申告期限内に提出するようにしましょう。
ただ、ご自身が確定申告の対象者であるかわからない方のために、今回は確定申告が必要なかたや必要でない方も解説から確定申告の流れを解説します。
まずは確定申告の理解を深め、早めに準備をしましょう。
確定申告の対象者3パターン
確定申告が必要な方は次の3種類に分かれます。
- 確定申告が必要な方
- 確定申告が不要な方
- 確定申告をした方が良い方
以下に詳細を解説しますが、確定申告が必要な方が申告期限内に申告しないと罰金を払う可能性があるのでご注意ください。
確定申告が必要な方
確定申告が必要な方は以下のような方が該当します。
- 個人事業主やフリーランスの方
- 副業で20万円以上の収入がある方(不動産所得や譲渡所得も含みます)
- 2か所以上から給与所得を貰っている方
- 会社員で給与所得が2,000万円を超えている場合
特に個人経営の飲食店などはどんぶり勘定になりやすく、税務調査が入りやすいためしっかりと確定申告しましょう。
詳細は国税庁のHPをご覧ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/01/1_06.htm
確定申告が不要な方
確定申告が不要な方は以下のような方が該当します。
- 会社員で年末調整をした方
- 副業で収入が20万円以下の方
通常給与所得のみの方は確定申告の必要がありません。
しかし複数の副業をしている場合、通帳を別にしていたり手渡しで給料を貰ったりしている方は、副業先の会社に給与明細を貰うか、心配の場合は一度税理士に相談した方が良いでしょう。
確定申告をした方が良い方
確定申告をした方が良い方というのは、確定申告義務はないけど、確定申告をすれば還付金を受けられるケースの方になります。
還付金とは、徴収された源泉所得税が納めるべき金額よりも多い場合に、支払い過ぎた金額が納税者に変換される金額を言います。
その還付金の対象となる方は以下のような方です。
- 寄付金控除や医療費控除を受けたい方
- 住宅ローン控除を受けたい方
- 年度中に退職して年末調整をしていない方
確定申告義務がある方は必ずしもしないといけないものではありませんが、申告するとお金が返って来るのでした方が得でしょう。
還付申告の場合は5年間遡って申告できますので、ご自身が還付金の対象者が不明の場合は税理士に相談しましょう。
確定申告をすれば還付金が受け取れたり、税務署に対して正しく納税している証明になったりするため、事業展開がしやすくなるメリットがあります。
東京で実際に確定申告をする方法と申告期間
2022年の確定申告をする期間は2023年2月16日〜2023年3月15日になります。
確定申告義務がある方はこの期間に確定申告を済ませなければなりません。
提出先の税務署を確認する
全国にある税務署から、ご自身が納税する税務署を見つけ提出しましょう。
国税庁のHPで確認できます。
必要なものを準備する
提出する税務署が確認できたら、確定申告に必要なものを以下に記載しますので参考にしてください。
- 確定申告書(電子申告の場合は不要)
- 収支内訳書または青色申告決算書(会計帳簿や領収書など)
- 金融機関の口座番号
- マイナンバーカード
- 源泉徴収票
- その他控除証明書など
国税庁のHPから確定申告をする
筆者が実際に国税庁のHPから確定申告をした方法をご案内します。
①国税庁のHPにある確定申告書作成コーナーで、作成開始をクリック
参照:国税庁HP
②別ウィンドウが開くので、「印刷して提出」をクリック
参照:国税庁HP
この後は「利用規約に同意して次へ」を押して、案内にしたがって必要項目を入力すれば申告書が作成できます。
2022年分の確定申告は2023年1月上旬から作成可能となりますので、早めの作成をおすすめします。
確定申告を提出する方法
確定申告を提出する方法は以下の4種類があります。
- 税務署窓口に持参
- 郵送
- e-TAXによる電子申告
- 税務署の時間外収集箱へ投函
仕事内容によっては申告期間に申告できない場合もありますので、電子申告や時間外収集箱を利用して申告漏れが無いようにしましょう。
わからなくなった場合の相談窓口
初めて確定申告をしていて不明点などわからないこともある場合は、すぐに会計のプロや相談窓口に相談しましょう。
会計のプロに相談すれば安心して確定申告を進められます。
相談先としては以下の3つがあります。
- 税理士
- 税務署窓口
- 各市町村の相談窓口
- 会計ソフトのカスタマーセンター
順に説明します。
税理士
確定申告の作成や代理申請、節税などの相談には税理士へ依頼するのが一番安心です。
必要な書類を準備し税理士に依頼すれば、代理申告までしてくれるでしょう。
費用は3万円〜10万円が相場ですが、申告内容や領収書の枚数などで料金が変わるケースが多いので気をつけましょう。
税務署窓口
所轄の税務署に行けば確定申告の疑問点や書類作成も手伝ってくれます。
申告期間であれば検算の依頼も可能ですので、手書きや会計ソフトを利用して確定申告をする場合は、申告書などを持参して税務署の営業時間内に行きましょう。
相談は無料ですが、申告時期だと混雑するため早めに相談に行き、事前に必要書類や書き方を相談するのがおすすめです。
営業時間:平日8:30~17:00(土日祝日を除く)
各市町村の相談窓口
自治体によっては確定申告の時期に相談窓口が設置されているケースがあります。
相談できる内容は各種控除に関してのみなど、限られた内容しか相談出来ませんのでご注意ください。
相談には予約が必要な場合もあるので、事前に自治体のホームページでご確認ください。
会計ソフトのカスタマーセンター
会計ソフトを利用して確定申告をする際は、ソフトやツールで相談が可能な会計ソフトもあります。
入力方法や簡単な操作方法であれば、カスタマーセンターに相談するのが早いでしょう。
税理士や税務署窓口で相談する際は、確定申告期間は業務で忙しく予約がとりづらいため、12月後半か1月中には相談内容をまとめ、アポイントをとっておくと良いでしょう。
収入が増えた場合の対応方法
副業を始めた初年度は売上が伸びず、領収書の枚数も少ないため自分で申告できる方も多いでしょう。
ただ、2年目以降は副業が軌道にのり収入が増える可能性もあり、領収書の枚数も桁違いの多くなるでしょう。
その際は副業として継続するよりも、個人事業の開業や法人の設立を検討した方が結果的に税金を抑えられる可能性があります。
副業の収入が本業の収入を上回ったり、500〜1,000万円を超えたりしたら税理士に相談して開業を検討しましょう。
おわりに
時代の影響もあり副業を始め確定申告が必要になる方も増え、税理士や税務署も申告期間内はかなり忙しくなるでしょう。
早めに準備や相談し、申告をすぐに済ませられる様に必要書類などは準備するのがおすすめです。
確定申告は1度して流れを覚えれば、2回目からはご自身で行えるので最初はプロに相談して進める方が良いでしょう。
期間内に申告しないと罰金になる可能性もあるのでご注意ください。
個人で稼ぐ時代になり、ご自身の収支を管理する意味でも確定申告はできるようにしておいた方が良いでしょう。
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