9月が近づいてきて、夜は少し涼しく、秋の空気を感じるようになってきましたね。
秋は「食欲の秋」と言うだけあって、旬を迎える食材がたくさんあります。
まだ暑い日があったり、涼しくなったりと、季節の変わり目でもあります。
旬の食材は栄養も豊富ですので、積極的に摂って元気に乗り切りましょう!
それでは、9月に旬を迎える食材をご紹介します。
9月に旬を迎える野菜
- かぼちゃ
かぼちゃは冬至に食べる習慣があるため、旬の時期は冬をイメージするかもしれませんが、実はかぼちゃは夏から秋にかけて旬の時期を迎えます。
冬にかぼちゃを食べるのは、貯蔵ができるからです。カットしていないかぼちゃであれば、冷暗所で1~2カ月の保存が可能です。
かぼちゃには、β-カロテン、ビタミンC・Eが豊富に含まれています。
これらの成分が相乗的に働き、免疫力を強化したり細胞の老化を予防する効果につながるといわれています。 - さつまいも
秋の芋掘りでおなじみのサツマイモも9月に旬を迎えます。
収穫時期は8月~10月ごろですが、収穫後1~3カ月置くことで適度に水分が抜けて甘みが増すため、食べ頃は9月~12月ごろまで続きます。
ホクホク軽い食感の紅あずまや、甘みの強いねっとりタイプの安納芋など種類が豊富です。 - 里芋
里芋は、9月から旬の時期を迎えます。
ぬめりが特徴の里芋ですが、そのぬめりはガラクタンという食物繊維です。ガラクタンには腸の働きを活発にし、血糖値やコレステロール値の上昇を抑制する効果に期待できます。
ムチンも含まれており、胃の粘膜を保護し免疫力をアップさせる働きがあります。
また、基本的にはでんぷん質が多い里芋ですが、芋の中でも水分が多いためカロリーが低めです。 - 銀杏
イチョウの木からとれる銀杏も秋の味覚の1つ。
銀杏は、塩と一緒に紙袋に入れて電子レンジで加熱するだけでシンプルに味わえます。
味にややクセがあるので、茶わん蒸しに入れて味のアクセントにするのも良いですね。
β-カロテンやビタミンCを含んでいるため、免疫力のアップに期待できます。 - なす
夏と秋とで獲れるなすは少々違い、9月頃から収穫されるものを「秋なす」といいます。
夏のなすはみずみずしいのに比べ、秋なすは種が少なく実が締まっています。
身体を冷やさないようにという説もありますが、「秋茄子は嫁に食わすな」という言葉もあるほどおいしいといわれています。
9月に旬を迎える果物
- 梨
梨も夏頃から秋にかけて旬を迎えます。
品種によって旬の時期に違いがあり、冬に旬を迎える品種もあります。
9月に旬のピークを迎えるのが「豊水」という品種です。果肉がやわらかく、果汁がたっぷりなのが特徴です。
梨にはカリウムが多く含まれていて、ナトリウム(塩分)の排出を促し血圧を下げる働きがあります。 - 栗
秋の味覚の代表格ともいえる栗は、ご飯に混ぜ込んだり甘露煮にして楽しむのがおすすめ。
栗は炭水化物が多く、ビタミンB1とB2を多く含んでいます。
ビタミンB1は糖の代謝、ビタミンB2は脂質の代謝をサポートしてくれます。
9月に旬を迎える魚介類
- サンマ
サンマは漢字で書くと「秋刀魚」となり、文字の通り秋を代表する魚です。
夏から秋にかけて、サンマは北から南下していきます。
8月の末から北海道で水揚げが開始され、徐々に三陸沖へと移動してきます。
三陸沖は親潮と黒潮がぶつかりエサが豊富なことから、9~10月に穫れるサンマは脂がのっているのが特徴です。
また、この時期にしか生サンマは獲れないため、新鮮なサンマを食べられるのは秋だけ。
塩焼きはもちろん、お刺身でもおいしくいただけます。
サンマには、DHA(ドコサヘキサ酸)とEPA(エイコサペタンエン酸)という必須脂肪酸が豊富に含まれています。
この必須脂肪酸は、血液の流れをよくする効果が期待でき、生活習慣病の予防に役立つといわれています。 - カツオ
カツオは、春と秋に旬を迎え、秋に穫れるカツオは「戻りカツオ」ともいいます。
三陸沖から南下してくるため、栄養をたっぷりと蓄えていて脂がのっているのが特徴です。「トロカツオ」や「脂カツオ」と呼ぶこともあります。
お刺身で食べるとより一層、カツオのうま味を感じられます。
カツオには、体内の代謝を促進してくれるビタミンBが豊富。
玉ねぎやにんにくと合わせると吸収されやすくなりますよ。 - あさり
潮干狩りは春のイメージがありますが、実は秋も旬の時期です。
冬を除いて通年産卵をしますが、春と秋の産卵前は特においしさのピークを迎えます。
アサリには、うま味成分であるグリコーゲンやコハク酸がたっぷり。旬を迎えるアサリは、さらにそのうま味成分がアップしています。
栄養素は、鉄分やビタミンB12、亜鉛が多く含まれています。
鉄分やビタミンB12は貧血予防に役立ち、亜鉛は免疫力強化をサポートしてくれる成分です。 - 鮭
鮭は代表的な回遊魚であり、北大西洋などで2~8年ほど回遊した後、産卵のために故郷の川に戻ってくる習性を持ちます。
東北や北海道沿岸などで生まれた鮭が故郷の川に戻ってくるのは9~11月頃です。
この時期、産卵前に水揚げされた白鮭は、「秋鮭」や「秋味」などと呼ばれて全国に流通します。
秋鮭の特徴は、産卵前のため身が引き締まっており、卵や白子を成長させるために体脂肪が使われているので、脂分が控えめなことです。
身自体があっさりとしているので、そのまま焼いて食べるよりも、バターを使ったホイル焼きやムニエル、フライといった料理に向いています。
特に、川をさかのぼって産卵する直前の鮭がもっとも美味しいとされており、卵や白子の旬もこの時期です。
旬の食材を使ったレシピ
たくさんの美味しい食材が旬を迎える9月。そんな旬の食材を使ったレシピをご紹介します。
- 秋野菜の甘酢炒め
さつまいもやかぼちゃなどの秋に美味しい野菜をたっぷり食べられる炒め物です。砂糖なしの甘酢の味付けで箸が進みます。
参考:https://cookpad.com/recipe/7021071 - ほっこり栗ご飯
9月9日は五節句のひとつ重陽の節句で食べると良い行事食です。
先人の暮らしに思いを馳せ、季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。
参考:https://cookpad.com/recipe/7287560 - 鮭とキノコのクリームパスタ
秋の味覚がたっぷり入っているので、一皿で旬が味わえます。
クリームパスタは女性に人気ですので、ランチや女子会などで作ってみるのもおすすめです。
参考:https://cookpad.com/recipe/1251187 - 青梗菜とアサリの白ワインバター蒸し
アサリのバター蒸しをちょっとオシャレに。
青梗菜の色と歯応えが、見た目も食感も楽しませてくれます。
参考:https://cookpad.com/recipe/6712925
おわりに
9月に旬を迎える食材をご紹介しました。
秋は非常に多くの旬の食材があるため、レシピも調べれば調べるほどたくさん出てきます。
どれも見ていると食欲をそそるものばかりで、9月に早速筆者も作ってみようと思っています。
お酒が好きなので、青梗菜とアサリの白ワインバター蒸しは絶対作る気がします。
皆さんも栄養も多く美味しくなる旬の食材を食べて、「食欲の秋」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
「ユカリスタ」食や人に縁(ゆかり)ある情報と、生活を豊かにする情報をお届けします。