今回は、飲食店にとっては大事な収入源になる「お通し」についてお話します。
初めて入るお店って、色々な所が気になりますよね。
私はお店のきれいさや接客の良さなどから、「いいお店なのか?」をチェックすることが多いです。
そして、そのチェックポイントの一つに「お通し」も入っているのですが・・・
お店のきれいさ、接客を気にされていても、意外と「お通し」は軽視されているお店が多い印象があります。
店内で初めて食べる料理からこそ、印象に残りやすい「お通し」。
お客さんの喜ぶものを提供することで、記憶に残るお店になることうけあいです。
では、「お通し」にはどのような料理が求められるでしょうか?
「お通し」は「出されるから食べる」程度の存在
まずは、お客さんの立場に立って「お通し」の存在を考えてみましょう。
友達や同僚と共に、近くの行ったことがない居酒屋に入ります。
席に座ると、真っ先に出てくる「お通し」。
「お通し」があること自体は、日本では当たり前ですよね。
300~500円程度、席料が掛かる代わりに、サービスとして「お通し」が出てくるくらいの認識です。
なので、たとえ解凍した枝豆が出てきても文句は出ません(嬉しくはないですけど)。
ささっと頂いて、メニューの注文に移る・・・
こんな感じですよね。
元々自分が食べたいものを注文している訳ではないですし、「お通し」に期待するお客さんって少ないんです。
・・・ここまでが普通の飲食店。
では「お通し」として「食べたいと思っていたものが出てきた」ら、ちょっとびっくりしませんか?
そう。
「お通し」だけは、元々の期待値が低いので、お客さんの期待を大きく超えることが簡単にできるんです。
では、どういう「お通し」がお客さんにとって「期待を超える」ものになるでしょうか?
「お通し」に求められる要素は「人気メニューを少量だけ」
当たり前ですが、お客さんが「美味しい!」と思えたら、「お通し」としては成功。
「じゃあ、お通しとしてとにかく美味しいものをこだわって仕込めばいいじゃん!」
・・・とは中々出来ないですよね。
(既にされているお店は素晴らしいです)
「そこまで手を回す余裕はない・・・」
という方も多いと思います。
では、そういうお店では「お通し」にこだわることは難しいのでしょうか?
私はそうではないと思っています。
なぜなら、お客さんは「お通し」に「お得感」を感じれば感動する訳です。
では、「美味しいけど別に欲しくはなかった料理」と「元々食べたかった料理」ならどちらが嬉しいですか?
そう、「元々食べたかった料理」なんです。
(ちなみに、私の印象では「美味しいけど別に欲しくはなかった料理」が出てくることが多いです)
そしてお客さんの「食べたい料理」とは、「売上の多い人気メニュー」のこと。
さらに、お客さんは普通「お通し」に量は求めていません。
つまり、少しだけ「お通し」として出せば良いわけです。
メニューで提供している料理なら、仕込みの手間もかなり抑えられるはず。
加えて「お通し」が美味しければ、もう一度頼みたいと思うのが人の性。
一石二鳥だと思いませんか?
おわりに
いかがでしたか?
もちろん料理の種類により「お通し」への向き不向きもあると思いますので、参考として見ていただければと思います。
私が実際に印象に残った「お通し」についても、また記事にしますので良ければお楽しみに。
それではまた。