『恋』
ー特定の相手のことを好きだと感じ、大切に思ったり、一緒にいたいと思う感情。
▼▼前回の話はこちら▼▼
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今日は日曜日。
休みだというのに7時に目が覚めた。
そして、まみは人生で初めてネットで『恋』というワードを調べた。
そう、こんなこと調べたりしてるのは、どうやらこれが自分に起きているから‥。
そんなこと気にしていても月曜日はやってくる。
いつも通りの満員電車に揺られながら出社して、慣れた業務をこなす。
昼休憩、わたしは業務の関係上同じ部署の人も同じ時間にはならないので大体ひとりで食べることが多いのだが、この日は偶然同じ時間に、前回合コンに招待してくれた陽子が休憩室にいた。
「あれ、まみちゃん!休憩かぶるの珍しいね~!」
元気よく陽子が駆け寄ってきた。
そういえば、合コン後にLINEでお礼を言ってからは会えていなかった。
「陽子、前回はありがとう。」
対面でお礼を言った。
「あー、合コンね!いい人はいた?」
結局一緒にランチすることになった。
この流れで高瀬さんとの一連の流れと今の自分の気持ちを話す。
「告りなよ!」
へ?
まだ淡い恋心に浸っていた自分には階段を何段も飛び越えたような陽子の発言に一瞬止まってしまった。
「え、でもまだ出会ったばかりだし‥」
まみが言うとすかさず陽子が言った。
「もういい大人なんだから期間とか関係ないでしょ!」
まみもすかさず、
「でもまだ高瀬さんのことなにも知らないし‥」
「それは付き合ってみてから知っていけばいいじゃない。」
陽子が言った。
「‥でも、わたし陽子みたいにそんな自信もないし、、」
自分でも嫌味っぽい言い方をしてしまったことなんてわかっていた。
わたしってば陽子の話を否定してばかりだ。
「わたしは‥自分に自信がない。だから今が幸せで、それでいいの。」
まみがそういうと
陽子が話す。
「まみちゃん、まみちゃんにはわたしは自信満々に見えるんだね。ありがとう。」
お礼を言われ嫌味っぽいなと少し思ってしまった。
「わたしはもともと人見知りでいじめられっ子だった。おしゃれでも全然なくて、大人数で話すもの苦手だった。」
陽子が言った。
「それ本当?そんな風に見えないよ。」
まみは思わず自分の気持ちを言葉に出してしまった。
「本当だよ。でもわたしは変わりたかった。だから努力したの。」
陽子は、そこからいろんなことにチャレンジして自分を変えてきた話をしてくれた。
ジムに行ってみたり、流行りの曲を勉強したり、あえて接客の仕事にチャレンジしてみたり‥。
「努力で人は変われるよ。だから今のまみちゃん、逃げてるようにしか見えない。」
陽子に図星を突かれた。
「まみちゃんは、高瀬さん本当はとどうなりたいの?」
本当は、どうなりたいか。
わたしは知らず知らずに傷つきたくなくて、自分と向き合おうとしていなかったことに気づいた。
本当は‥このままでいいだなんて思ってない。
本当は、高瀬さんともっと先に行きたい。ただ、踏み出さないのは陽子の言った通り逃げているだけだ。
「人生は1回しかないから、恋愛でも仕事でもなんでも。チャンスを逃さないようにね。」
陽子がまみの目をしっかり見て話してくれた。
「陽子、ありがとう。」
まみは、陽子にお礼を言った。
「本当はどうなりたいか。わたし傷つくのが怖くて自分の気持ちに向き合おうとしていなかった。でも、陽子の話をきいてやっぱりわたしは変わりたいって思ったよ。」
「わたし、高瀬さんに告白する!」
自分も変われるかもしれないと思った。
この恋愛を通して自分も成長したい。
だから逃げずに今の自分の本当の気持ちと向き合うことを決めた。
会社が終わると早速高瀬さんに連絡をして次に会う日程を決めた。
もう自分の心に迷いはなかった。
次回の更新は9月18日♪
なんと最終回!お楽しみに☆
参考記事:
【女子力向上委員会4】合コンでモテるために今こそ自分磨きをしてみませんか?
http://57.180.186.170/yukarista42/