【前回までのあらすじ】
会社の後輩の美紀(27)の勧めで出会いの場を創る為にお食事会をひらくことに。
お食事会のお店探しを頼まれた真理子(29)。
お店を探しの最中、4年前の合コンの思い出に浸りつつ現実に戻る。
◆
真理子は久しぶりのお食事会に高揚していた。
(真理子):お店選びを任せられたからには期待に応えたいなぁ
過去に行ったことのあるお店をスマホから探す。
(真理子):このお店、料理が美味しかったし、ここにしよう♪
予約がすぐ埋まってしまう丸の内にある人気のビストロのお店。
奇跡的に予約が取れた。
後輩の美紀に早速LINEする。
ー真理子:“食事会のお店、予約したよ~!ここです\(^o^)/
→URL:●●●”
ー美紀:“ありがとうございます♡さすが真理子さん♡仕事が速いっ!ヾ(≧▽≦)ノ”
◆
ーお食事会当日ー
pm7:30
金曜日ということもあり、普段よりも華やかな装いの人が街に溢れている。
真理子:「私たちが一番乗りね」
真理子と美紀は予定より10分早めにお店についた。
美紀は「ここぞという時に着るんです♪」と言っていたタイトなワンピーススタイルだ。
真理子もお気に入りのグロスを塗りなおしてリップに艶を足した。
美紀:「このお店の雰囲気めちゃいい感じですね!女子会でも使えそう♡
あ、私の友達もお店についたみたいです」
美紀の大学の女友達とその同僚の子が入ってきた。
睦美:「美紀~!久しぶり!あっ初めまして。美紀の大学の友達の睦美(むつみ)です。あと、こっちは同期の愛実(めぐみ)です」
美紀の大学の友達、睦美ちゃんはWEB広告の会社で営業をやっているそう。
オーバーサイズのジャケットにパンツスタイルがよく似う似合う。センター分けで外はねのセミロングヘアがおしゃれだ。
睦美ちゃんと同じ会社でデザイナーをやってる愛実ちゃんもこれまたおしゃれ女子。
流行りの色のネイルとそれに合わせた指のアクセが飲み物を飲む度に目をひく。
黒髪がウェット気味にセットされていて、艶っぽいメイクと合っている。
(真理子):2人ともうちの会社にはいないタイプのおしゃれ女子だ。かわいいなぁ
愛実:「お二人とも初めまして!今日はよろしくお願いします♪」
真理子:「美紀と同じ職場で働いている真理子です。こちらこそ宜しくね♪
ところで睦美ちゃん、愛実ちゃんは彼氏はいるの?」
睦美と愛美は笑いながら、いやいや〜と声を揃えた。
睦美:「めぐも私も彼氏いたら今日来てないですよぉ~!真理子さんこそ、こんなに美人なのに彼氏いないんですか?」
真理子:「最近別れたのよね~。それでこの会に参加させてもらえることになったってわけ」
美紀:「真理子さんね、いい意味でちょっと変わってるから 笑」
愛実:「え?そうなんですか?そのギャップいいですね、見てみたい♡」
女子で盛り上がってるといつの間にか予定の時間が過ぎていた。
ーpm8:05ー
「遅れて申し訳ないっ~!!」
5分遅れて男性4人が一緒にお店に到着した。全員同じ会社の同期らしい。
美紀:「ちょっと~!男性陣、時間厳守でお願いしますよっ」
隼人:「ほんとごめんね、ちょっと道に迷ってしまって。あ、幹事の隼人(はやと)です!」
隼人は申し訳なさそうな顔をして、きちっと結んでいたネクタイを緩めながら座った。
(真理子):確かに、この店は東京駅からも有楽町駅からも歩いて10分弱はかかる。
ちょっとわかりにくいお店を選んじゃったかな…
弘幸:「遅れてきて早速だけど、喉かわいたから飲み物頼もう!俺はとりあえずビールで!」
愛実:「あ、ここのお店、ビールは飲み放題に入っていないみたいですよ」
弘幸:「まじ?!じゃハイボールで。ビールがないなら男は全員とりあえずハイボールでいいよな?」
一瞬、気まずい空気が流れた。
(真理子):しまった…飲み放題メニューの内容までは確認してなかったわ。
真理子:「ごめんなさい。私がこのお店を予約したんですけど、飲み物の確認してなくて」
気まずい空気を壊そうと、とっさに謝った。
隼人:「全然気にしなくて大丈夫ですよ!むしろお店を探してくれてありがとうございます」
美紀:「そうですよぉ。真理子さんは悪くないです。むしろ遅れて来たんだから文句は無しでお願いしますよっ」
弘幸:「あ、なんか空気悪くしてしまって申し訳ない!アルコールだったらなんでもOKなんで、ビール無くても問題ないっす」
文哉:「早く乾杯して自己紹介しようぜ。俺ら一言もまだしゃべってないし笑」
隼人:「じゃ飲み物がそろったところで、今日の素敵な出会いに乾杯~!」
無事に乾杯して、特に問題なく楽しく会は進んだ。
ーpm9:30ー
隼人:「そろそろ席替えしたいところだけど、ちょっと席替えしにくい席なので一旦このままで楽しもうか」
(真理子):確かに。。ボックス席みたいになっているから移動しにくいな。。
睦美:「料理は全部美味しいし♡皆さんお話が面白くてこんな楽しい飲み会久しぶりだなぁ」
(真理子):睦美ちゃん褒め上手!!
平太:「あんまり話せていない人もいるし、二次会しようよ」
美紀:「真理子さん、どうします?」
真理子:「明日の朝、仕事早くて。わたしはちょっとパスしようかな」
隼人:「それは残念だ~。じゃっ、行ける人だけで行きますか!」
ーpm10:30ー
フゥ~〜
思ったよりも深いため息に自分でも驚いた。
(真理子):久しぶりの合コンは気を使うわぁ
そして、今日の合コンは反省点が多い。
1つ目は、お店の場所。
場所がわかりにくかった!
東京駅の丸の内側にあるお店。東京駅から歩いても、その隣駅の有楽町から歩いても10分弱はかかる。
そして、オフィスビルの路面にあるのだが、入口が意外とわかりにくい。
駅からの近さやお店の場所のわかりやすさも大事よね。
2つ目は、飲み放題メニューの内容。
まさか飲み放題にビールが入ってないとは!事前に確認すること大事よね。
3つ目は、席。
ボックス席は動きにくい!
レトロなアンティーク調の内装で女子ウケが良いお店。
だけど、席替えが発生する合コンには不向きね…あとなりの席とも距離が近いし、個室にするべきだったわ。
料理が美味しくて、雰囲気が良いお店を選んだけど、そういうことじゃないのね。
ー久しぶりの合コン。リベンジしたいわ。
会自体は盛り上がっていたけど、男性陣と話した内容は覚えていない。
。。。
そんなことを考えていると電話が鳴った。
ー美紀からだ。
二次会を楽しんでいる電話かしら?
▼次回:7月24日金曜更新予定
後輩の美紀からの意外なフィードバックとは…?
▼前回の話はこちら▼
http://57.180.186.170/kanjimusou13/