寒い時季になると急に関節が痛み出したり、身体の疲れが抜けなくて1日中眠かったりすることはないでしょうか。
解消するために筋トレやウォーキングなどの運動を始めるのも1つの手段ですが、まずは取り組みやすい食生活から変えてみるのはいかがでしょうか。
毎日の食事に果物を食べると栄養バランスがとれ、日々の暮らしも快適になるでしょう。
今回は旬の果物である「柿」の栄養や種類を紹介します。
栄養満点な柿の種類と含まれる栄養
「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざをご存じでしょうか。
柿を食べると元気になり医者がいらなくなるという意味ですが、それほど柿には栄養が沢山含まれており、毎日食べずにはいられません。
1,000以上の品種があるとされている柿には大きく分けて2種類、「甘柿」と「渋柿」があり甘柿は渋柿の突然変異によって生まれたとされています。
普段私たちが食べている柿は甘柿ですが、渋柿でもしっかり渋抜きすれば美味しく食べることができます。
それぞれの特徴を説明します。
- 甘柿
甘柿は「完全甘柿」と「不完全甘柿」に分類され、やや硬めでカリカリした歯ごたえのある品種が多いのが特徴です。
完全甘柿は種が入らなくても渋味が抜けるものをいい、甘みが強いのが特徴です。
不完全甘柿は種が多く入ると渋味が抜けるものをいい、渋抜きして出荷します。 - 渋柿
渋柿も「完全渋柿」と「不完全渋柿」に分類され、柔らかめで滑らかな食感が特徴。
完全渋柿は種が入っても渋いままのものをいい、渋抜きすると程よい甘みになります。
不完全渋柿は種の周辺だけ渋みが抜けるものをいい、渋抜きが必要です。
柿の渋みのもとは「水溶性タンニン」で、口の中で解けると渋く感じ、アルコールや炭酸ガスを使って渋抜きをすることで、タンニンが不溶性に変化し甘くなります。
では栄養満点な柿に含まれる栄養を3つ紹介します。
- ビタミンC
水溶性ビタミンであるビタミンC、は皮膚や骨、粘膜などの細胞をつなぐコラーゲンの生成に不可欠な栄養成分です。
免疫力を高めたり、活性酸素の増加を抑える抗酸化作用もあり、人間の体内では生成できない栄養素であるため、摂取して補う必要があります。
お肌をピチピチに保ちたい方はビタミンCを摂取しましょう。 - タンニン
渋みの原因になっているタンニンも抗酸化作用があり、甘柿や渋抜きした柿にも含まれています。
生活習慣病や老化の原因となる活性酸素の増加を抑え、老化の防止が期待できると言われています。
また、アルコールの分解を助ける働きも期待できるので、飲み過ぎた友達や家族がいたらそっとプレゼントするのもいいかもしれません。 - 食物繊維
柿には水に溶けにくい不溶性食物繊維が含まれており、高い保水性があるため腸内の水分を吸収し膨張します。
ただ、柿の食べすぎには注意が必要です。
大量のタンニンを摂取すると胃石の原因になると言われており、胃潰瘍や腸閉塞の原因になる可能性があります。
私もこの時期になると実家で収穫した柿が送られてきて、夕食後のデザートとして食べています。
余談ですが、柿の皮をりんごの様に剥くのは結構難しく、ちょっとしたチャレンジになるため試してみてください。
皮まで丸ごと味わえる柿の美味しい食べ方や保存方法
にんじんやりんごなどの野菜や果物と一緒で、柿の栄養を損なわない為には皮ごと食べたり葉を活用したりすることが大事になります。
具体的な食べ方を紹介します。
柿の皮を食べる場合
柿の栄養成分が多く含まれているのが「皮の部分」になり、工夫することで食べ易くなるでしょう。
- 生で食べる
良く洗った柿を皮が付いたまま切って食べます。硬いと感じる場合は常温で時間を置くと皮が柔らかくなって食べ易くなるでしょう。
また天ぷらやきんぴらにしても美味しいので、ぜひ試してください。 - 乾燥させる
剥いた後の皮は天日干しにして乾燥させます。
そのままポリポリとおやつ代わりに食べても良いですし、煮物や漬物に入れたり細かく砕いてヨーグルトやサラダのトッピングにしたりしても良いですね。
お酒を飲む方は乾燥させたおつまみがおすすめです。
ビールや焼酎など様々なお酒に合うでしょう。
葉っぱを食べる場合
実は柿の葉には果実以上にビタミンCが豊富に含まれています。
葉っぱに含まれているビタミンCは「プロビタミンC」と呼ばれ、加熱処理をしても栄養が損なわれることはありません。
天ぷらにしたり、乾燥させてお茶にして味わうことができます。
保存方法
柿を食べたくて購入したけど時間が無くてダメにしてしまった、という方も多いでしょう。
保存方法を見直すことで解決できます。
今回は保存方法を2つ紹介します。
- 冷蔵保存の場合
柿はへたの部分から水分が蒸発するため、キッチンペーパーやティッシュを湿らせてヘタを包み、1個ずつ袋にいれて保存すると良いです。 - 冷凍保存の場合
皮を剥いて食べ易い大きさにカットして保存すると、いつでもシャキシャキした柿が食ベられます。スムージーやシャーベットにして食べると最高です。
おすすめは丸ごと冷凍し、食べるときにヘタの部分をカットして食べる方法です。
甘みが凝縮された柿アイスはどんなアイスよりもジューシーです。
柿は腸内環境を整え健康への架け橋に
栄養満点な柿は健康食材と言っても良いくらい身体への影響も大きく、多くの方に食べていただきたい食材になります。
最後に柿の健康効果を3つにまとめます。
- 食物繊維でお腹すっきり
不溶性食物繊維には、便を増やしたり腸のぜんどう運動を促進させ便の排出をサポートしたりする効果が期待できます。
そのため腸内環境が良くなり肌荒れの改善なども期待できるでしょう。 - タンニンは二日酔いの新しい友達
ウコンやしじみ汁など二日酔いに効果あるとされているものは多くありますが、タンニンには、アルコールの分解を促進する働きがあります。
また利尿作用を持つカリウムも多く含まれているため、二日酔いの予防や解消におすすめです。 - ビタミンCは赤ちゃんのようなモチモチ肌になる
ビタミンCは、一般的に良く知られていますが「皮膚のハリや弾力を保つコラーゲンの生成」など美肌に必要な成分になります。
さらに体の酸化を防ぐ作用も期待できるビタミンCは、いつまでも赤ちゃんのようなモチモチ肌をキープできるでしょう。
どんな方にも必要な栄養素が含まれている柿を、冷凍保存をうまく利用して毎日食べることで健康にも近づくでしょう。
おわりに
栄養満点な柿、皮や葉っぱも上手く利用して丸ごと食べることで柿の栄養を全部吸収できます。
皮は捨てずに乾燥させて、お酒のつまみとして食べたり軽く揚げ足りしても美味しく食べられるでしょう。
葉っぱは茶葉にして朝飲むことで、身体を温めながら栄養もとれるので一石二鳥です。
また暑い夏には冷凍保存でシャーベットにすると美味しく食べられます。
さっそく旬の柿を購入して自分なりの味わい方を見つけましょう。
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