天才クリエイターが4人揃ってお手軽BBQをやってみた!

  1. この物語は、演劇に人生をかけている4人の若者のアツいアツいストーリーである!


ー東京ー

父親から海のような大きな男になれ!という意味で、【海斗】という名前をつけてもらった。

小さい頃から好奇心が旺盛で、何事にも興味を持っていた。

そんな僕が10歳の頃、運命の出会いをしてしまう。

それは、【演劇】だ!

母親の影響で、子供の頃から演劇を観に行く機会が多かった。

【美女と野獣】、【ロミオとジュリエット】、【オペラ座の怪人】といった名作は何度も観てきた。

子供ながら、僕の心に演劇という情熱を刻むかのように、情熱を焚き付けてくれた。

「監督になって、世界中に演劇の素晴らしさを伝える!」

僕はそう思って、今年の春から大学で演劇部に所属している。

部内は才能がある人が集まっていて、毎日自分の成長を感じる。

ただ、それは原作と脚本を除いての話。

演劇部のオリジナルストーリーは、やはりどこか嘘臭く、陳腐に思えてしまう。

それに引き換え、僕の彼女、しおりが描くストーリーは、誰もが引き込まれていく。まさに天才的な才能を持っていると言っていい。

「京都にいるしおりも、元気にしているかな。」


ー京都ー

「カタカタカタカタ。」

私はカフェで一心不乱に原稿を作るのが大好きだ!

誰にも邪魔されることなく、自由自在に作業することができる。

集中力が切れそうになったら、コーヒーを飲めばいい。

「うーむ、ちょっとストーリーが単調過ぎるかな。」

一旦考え出すと、自分の答えを導くまで永遠に考えてしまう。

開店から閉店まで、ずっと固まっていたのが最長記録だ

お店の店員さんから何回肩を叩かれたか、覚えていない。

原稿を書くと決めた日は、1日中そのことしか考えていないのだ。

身なりも酷く、誰が買いたくなるのか分からない黒縁の丸メガネと、スウェットがあれば問題ない。

容姿には定評があるので、ついたあだ名が【残念美人】だ。

綺麗な顔立ちをしているのにも関わらず、おしゃれも化粧もせず、ただ永遠に原稿を書いている姿がもったいないと思われ名付けられた。

一応、【しおり】という本名がある。

私は文学を極めるために、京都の大学に通っている。

高校時代、たくさんの方々に評価して頂いて、今の道がある。

私の成功を東京にいる彼氏が待ち望んでいる。

お互いにストイックだ。

私の物語に音楽で命を吹き込むクリエイターがいる。

彼が奏でるクリエイティブな音楽は、誰も真似ができない唯一無二だ。

音楽が分からない人であっても、芸術に感じてしまう。

そんな彼は今、実家で板前の修行をしている。

音楽とはかけ離れた生活をしている。

もう一度、彼が奏でる音楽を聴きたいな。


ー東京ー

「ふぅ、、こんなもんか。」

修行という概念が、令和の若者に理解されるのだろうか。

自ら苦労や困難な道に進もうとする人は、そう多くはいない。

まして、大丈夫?とかそんなに無理しなくてもと、変な慰めを受けることが大多数だ。

俺は違う。

自分が決めた道を進むだけだ。

俺の父親は代々続く料亭の板長だ。

そこだけ聞くと、家を継がないといけないからと思う人がいるかもしれない。

それも俺は違った。

運命とかではなく、自分が目指す道だから今を選択している。

理由は親父が包丁を握っている姿が、自分にとっての憧れだからだ。

親父を超えていく料理人になる。

それが俺の目標だ。

名前の通りに、【誠】を貫いている。

だが、周りはもったいないと言う。

なぜなら、自分には音楽の才能があると言われて来たからだ。

幼馴染の【茜】は料理ではなく、音楽を作ったらと薦めてくる。

確かに、学生時代趣味で音楽をやっていた。

その影響か、音楽ができる人がいないという理由で、半ば強引に茜から演劇部に誘われた。

初めは嫌々だったが、監督の海斗、脚本のしおり、演者の茜の本気さに影響され、だんだん自分も本気になっていった。

彼らは寝るまも惜しんで、全力で良いものを作ろうとしていた。

その思いに応えたい一心で音楽を作っていたら、知らないうちに気づいたら周りから評価されるレベルに到達していた。

その達成感は、今の仕事に通じるものがある。

あの時、強引でもいいから誘ってくれた茜に感謝だ。

茜は舞台役者になるために、日々努力している。

茜は努力の天才だ。


ー東京ー

私の1日は激しい。

舞台役者を目指しているが、常に自分との戦いの連続だ。

そこに同情や慰めはない。

指導してくれる先生はとても厳しい。

愛情の裏返しと自分自身で思わないと、とてもじゃないけど心が折れてしまう。

今目の前にある壁を乗り越えることができたら、新たな成長があるのだと私は思う。

人生は一度っきり、自分の目標に対してどこまでチャレンジできるかが重要だと、先生も言っている。

最大の敵は誰でもなく、自分自身。

分かっているようで、分かっていなかった。

辞めたくなることもあったが、高校時代の演劇部の仲間が私を支えている。

とにかくまっすぐで、演劇に対して常に情熱を燃やし続けている海斗。

一回集中して、作業を始めると誰も手が付けられないしおり。

板前の修行をしながら、かつて演劇部の音楽を担当していた縁の下の力持ちの誠。

3人がいてくれたからこそ、今の自分が演劇を続けられる。

私にとって3人は家族のように大切な存在だ。

「みんな、元気にしているかな。」

おそらく、みんな思っていることであろう。

だからこそ、あることを企画しようとしている。

それは、久しぶりに4人で集結することだ。

演劇部の時もそうだが、火付け役は私と決まっている。

思い立ったら、すぐ行動に移すタイプなので、早速3人に電話をかけた。


ー東京某所ー

茜の思いつきには驚いたが、僕はすぐ賛成した。

各々が忙しく中々予定を合わすのに苦労したが、4人が再集結することができた。

「みんな、いい顔しているね。」

京都からわざわざ東京まで移動してきたしおりが、みんなの顔を見るなり開口一番そう言った。

板前として修行中の誠も、休みをとって参加している。

「今日は色々考えて来たから、楽しみにしてね!」

茜はとにかく企画力がすごいのだ。

学生時代の頃も、高校生が使うとは思わないフランス料理店で演劇の打ち上げをしたことがある。

今回もとんでもないことを考えているに違いない!

「移動するから、私についてきて。」

早速、ただならぬ予感がする。

基本的に滞りなく、準備がされている。

以前は、みんなで牡蠣を食べながら海を眺めてパーティーをしたいと言って、ネットで牡蠣を注文したこともあった。

しかも、普通のサイトで予約するのではなく、厳選して、より良いものを探している。

それがまた絶品なのだ。

「着いたよー。」

駅から徒歩5分もかからない場所だった。

「ここは?もしかして、レンタルスペース?」

茜はニコッと笑って、うなづいた。

しかもテーブルを見ると、食材が並んでいる。

「どうせだったら、みんなで料理して盛り上がろうよ!」

ラインナップを見ると驚愕した。

牛肉、ソーセージ、サザエ、ホタテに赤海老などフルコースだ。

「こんなにも豪華な食材、どこで集めたの?」

「MADOKAというサイトだよ、誠に教えてもらったんだ!」

さすが板長の息子、良いサイトを知っている。

「めっちゃオススメでみんなにも使ってほしいから、サイトのURLを貼るね。」

茜はそう言って、LINEグループにMADOKAのサイトURLを貼った。

https://madoka-yukari-goen.com/items/60b198f49a5b756a931d3187

相変わらず、行動が早い。

調理は誠がいてくれたおかげか、スムーズに進み、最高のクオリティに仕上がった。

「みんなありがとう!」

会を企画した茜も、とても嬉しそうだ。

「海斗、乾杯して!」

乾杯の音頭は僕がとることになった。

普段は前に出るタイプではないが、今日は違った。

「飲み物を取った?」

みんな高々をコップを上にあげた。

まるで、マンガのワンシーンかのようだ。

しゃべりは上手ではないので、シンプルに一言ですます。

「みんな、今日は楽しもう!乾杯!」

4人の冒険は始まったばかり。

 

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