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続・29歳、アラサー女子、リアルに婚活をするの巻 第2話

続・29歳、アラサー女子、リアルに婚活をするの巻 第2話

今日はアポが10件。
朝から晩まで、とにかく予定を埋めまくっている。

私はアラサー女子、片倉愛。
都内のオフィスで営業の仕事を10年弱勤め上げたものの、これからは婚活にも力を入れようと思っていた。

そんなさなか、よく恋愛相談に乗ってもらっている後輩の田口に思い切って相談してみたところ、言ってもらったことがある。

「とにかく予定を埋める!!」

そして

「男を走らせる!!」

ということである。

これまでの私は一度に一人の人としか会食はしないもんだと思い込んでいたが、田口と話して目が覚めた。

こういうときの田口の鋭さといったら、すごいを通り越して気持ちがいいものだ。

残り半生短いこの世でたらたらしてんじゃねーよ、ということである。

ということで、たらたらしてんじゃねーよと、アラサー女子のお尻にいよいよ火がついてきたステージの幕が開けてきたのだ。

さて、今日はどんな一日になるのだろう。

鏡台を前に、自分の映った顔をじっと見つめて、最近新しく買ったルナソルのアイシャドウをさっと目元におとすと、最近くすみがちな顔がぱっと華やかになる。

私は、まだまだいける。
そう心のなかで呟いて家を出た。

今日は、決戦の、土曜日。

 

「はーーーい!乾杯!!!」

都内0時を回った居酒屋に元気な田口の声が響き渡る。

「はい、お姉さん!注文いけます?」

早速厨房に戻りかけた店員を呼び止めて何やら注文をしようとしだした。

「私はおなかいっぱいだから」
止めるまもなく、エイヒレやししゃも、とりかわたれ焼きなど、どんどんおっさんくさいメニューを頼んでいく。

田口を横目に、私はハイボールをぐびっと飲んだ。
歩き回ったせいで、ピンヒールのブーツが靴擦れをやや起こしていて下半身がだる重くなっている。

「それで」

田口はジョッキを飲み干して、聞く。

「どうだったんすか、今日は」
ここからは男子禁制の、女子会タイムである。
今日一日の私の振り返りに田口につきあってもらう口実で、都内の居酒屋に呼び出したのである。

くしゃくしゃになったメモを出してきて、私は一つずつ報告を上げていった。

A氏、会話のテンポがあわず。残念。
B氏、ただ体臭がやや気になる。
C氏、かっこいいが収入は低いよう。将来養う必要あり。
D氏、職業相談がメインだった。この人は何かビジネスをやっている人かもしれない。
E氏、がっつり不動産営業だったのでスルー。10分で席を立つ。
顔はそこいいのに残念。
F氏、この辺からメモがおいついてなくて不明だけど、楽しかったはず。

映画が好きと言ってたような。

G氏、いい人だったけど展開はなさそう。
H氏、まさかの連絡なしドタキャン。最悪。社会人としての常識守れ。
I氏、グッドルッキングでかつ仕事も商社でカッコイイ。
過去に離婚歴があるとのこと。でも素敵だった。これは癖になりそうなやつ。
J氏、やり目的な感じがプンプンしていて最悪。アポの時間が遅かったのもあるかも。

一通り出し切ってから、私は田口に「どうだろう」と意見を問う。

「よっしゃ!!頑張りましたね~!!先輩!天才です!」

顔をほころばせる。

「じゃあ、ここから5人をピックアップして、プランを立てましょう」

早速、次のタスクがふってきた。

なるほど。

私はふやけた頭をなんとか稼働させて、
5人の名前に丸を付けた。

田口はたっぷりとハイボールを飲んでから、次のミッションを説明した。

この3人と一緒に、次は逆バチェラーごっこをやるのだと。
私とこの3人で、BBQを企画するということらしい。

並べられたときに、3人それぞれの本性がわかるのだと。
私は、ずっと見てきたバチェラーを頭に思い浮かべた。

あれを、やるの?
私が?

フリーズしている私をよそに、田口はどこ吹く風だ。

「そうです!先輩がやるんです!BBQという名のバチェラー飲み会を企画しましょう!そして、そこで相手ではなく、先輩が選ぶのです。本当にふさわしい男性を。」

それはとても素敵な響きだった。

これまで、男性から自分が選ばれるのだと思ってきた。

でも、今回の田口の提案は違う。

私が、男性を選んでいいのだ。

メガハイボールのジョッキをぐびっと明けきって、
私は宣戦布告をした。

「よっしゃ!逆バチェラーをぜひともやってやろうじゃないの!」

29歳、アラサー女子の婚活は、まさかの展開を繰り広げようとしている。
人生にして初めてのチャレンジに都内0時、片倉愛は静かに燃えていた。

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〜第3話〜
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〜第5話〜

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